nanmin

環球時報の8月27日の報道によればミャンマー東北部シャン州で、ミャンマー政府軍の地元武装勢力殲滅作戦は激戦に到っており、多数のミャンマー民衆が死傷した模様。これにより1万人を越える難民が中国側に逃げ込んだそうです。

詳細は以下から。

▲19秒目から「ミャンマー民族民主同盟軍」の映像が出てきます。こちらのみなさんがいわゆる「地元武装勢力」で、政府軍とドンパチやっているみたいです。ただ政府軍に押されて仲間割れしたようでして、副指令+200人は既に政府軍へ投降し、司令+800人が政府軍への抵抗を継続しているそうです。戦線は既に中国まであと5kmの地点まで迫っているため、中国側では辺防武警を増強し警備にあたっていると伝えられています。32秒目から難民の映像となります。

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▲難民キャンプがある南傘鎮。ちょうどこの地図で見ると、ミャンマーとつながっている公主路という道が見えますね。たぶん難民はこの道を通って中国側に入ってきたのでしょう。

今一生懸命ニュースを読んでいるのですが、どうもこの紛争の理由というのが今ひとつはっきりとしないのです。整理しきれないので以下に列挙します。

(1)ミャンマー政府軍とシャン州第一特区(コーカン地区)の「地元武装勢力」はかつて激しく衝突していたけれど、1989年のビルマ共産党瓦解後、20年間休戦状態にあり、今回の衝突が休戦以後初めてとなる。

(2)8月7日にミャンマー政府軍が、コーカン地区の武器修理工場が麻薬製造を行っていると疑って、30名の警察を派遣し捜査しようとしたところ拒否され、8月8日に政府軍を派遣し、地元武装勢力と対峙。
※これってわざわざ政府軍がいちゃもんつけてケンカ売りにいったように見えませんか?

(3)8日から政府軍vsコーカン軍で対峙しているわりには、今まで何をやってたんだと思いませんか?BBCの報道と、環球時報が紹介しているタイの新聞の報道によれば、
8日~12日 1万人近いコーカン地区の難民が、中国雲南省南傘へ避難。
22日
警察がコーカン軍司令とその弟を召喚。されど応ぜず。
23日 百名以上の政府軍兵士がコーカン軍司令のいる家を奇襲。但し司令は脱出。
24日 政府軍はコーカン軍に同盟軍から出て政府のヘ国境警備軍へ入ることを命令するも拒否される(コーカン軍はミャンマー民族民主同盟軍に参加する一部のようです。ややこしいですね)。双方は再び対峙する。
25日 1000名以上の政府軍が多数の車両に乗って街へ進入。多くの居民と商人は武力衝突を怖れて、再び中国側へ逃げ込む。
・・・なのだそうです。つまり8日から22日までちょうど2週間待って「司令と弟、出てこいよ」、「そんなのイヤだよ」となり交渉決裂、家を奇襲して逃げられて、次は軍の方に投降を促して、それも拒否されて・・・というわけです。なんだか三国志のエピソードのような、ちょっとおっとりした雰囲気ですね。あんまり現代の戦争、という感じではありません。

(4)ミャンマーは石油とガスの産出量がアジア第七位だそうでして、それらは中国へも輸出されているようですが、現在紛争が行われている地域にその中国向けの石油・ガスの施設があるようです。あちらの報道では紛争と一緒にこのエネルギー施設の話が出てきます。韓国の大宇がここのパイプライン建設に名乗りをあげていて、16.8億米ドルの投資を行うとか書いておりまして、でもこの紛争が続くとそのプロジェクトに影響がでる・・・とだけ書かれています。今回の紛争とこのエネルギー施設が関係あるのかどうかは不明。

ややこしいミャンマーの国内事情の合間に、ちらほらと中国の影が見え隠れしているようで・・・細かく追っていくとまだまだ色々でてきそうですね。続報を待とうと思います。

【追記】
BBCの続報によれば、国連難民高等弁務官事務所の発表で8月8日以後中国に逃げ込んだ難民は3万人。現地ミャンマー人からの情報に寄れば、少なくとも2万人は紛争を恐れて中国に留まっっている、と伝えています。

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