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▲【参考写真】中印両軍による戦闘があったとされるナトゥラ峠(ウィキペディアより)

中印国境付近で小規模な交戦か、国防省は否定―インドメディア(レコードチャイナ)

2009年8月28日、複数のインドメディアはインド国防省高官の話として、中印国境のナトゥラ峠で25日晩から両国軍による小規模な交戦が始まったと報じた。中国紙・環球時報が伝えた。

インド紙ヒンドスタン・タイムズとCNN―IBNによれば、この高官は交戦地点をシッキム州の州都ガントックから東に54kmのナトゥラ峠としている。 25日晩から始まり、翌26日未明にはさらに激化したが、死者や重傷者は出ていない模様。インド軍の追加派兵はまだ行われていないが、現地の道路は封鎖され、民間人の通行は禁止されたという。(以下略)

結論から申しまして、現在これ以上の情報はありません。中国側はインドメディアの情報を伝えているだけで、中国政府からの発表もありません(但し環球時報は人民日報=中国共産党が発行しているわけですが)。

現在入手できる情報をまとめて見ようと思います。

詳細は以下から。

北京市
▲まず、地理的にはこういう場所です。シッキムとブータンの間に、くさびを打ち込むようにして中国が出張ってきています。中国の地名では亜東県というらしいです。

ガントックから黄色い線が東に延びていますね?これが中国側に続く道らしいです。

北京市

その黄色い線が途中で終わっていますけど、航空写真に切り替えて道筋らしき線を辿ってみるとこの国境線につながっています。このあたりが今回戦闘の舞台となったナトゥラ峠(中国名:乃堆拉)のようです。


▲【参考映像】こんな感じの場所です。

チベット-インドの貿易ルート44年ぶりに再開(サーチナ)

チベット自治区・ツガ シェ(日喀則)のドモ(亜東)県とインドのシッキム州を結ぶナトゥラ(乃堆拉)峠経由の辺境貿易ルートが6日、44年ぶりに再開された。国境の両側は市場 となり、周辺の貿易商らが相手国側の市場で売られる商品を買い付け、自国に持ち帰る。取り扱い商品は日用品や衣類、穀物、自転車、工芸品などが多い。中国 のメディア各社は62年の中印国境紛争以降、途絶えていたこの貿易ルートの再開を大きく報じている。

中印国境紛争以後44年たって、このナトゥラ峠が貿易ルートとして利用されることになりました。


▲【参考映像】こちらはナトゥラ峠での中印貿易の様子。

おお、これで中印友好になるのか・・・と思いきや、中国が例によってちょっかいを出します。

インド軍、カシミールから中国国境へ移動(インドニュース)

12月13日、インドメディアが報じたところによると、中国軍による度重なるブータン国境侵犯により緊張が高まる中、インド陸軍は、ジャンム・カシミール(JK)州に配置していた6,000名の兵士を、シッキム州の国境地帯、ナトゥラ峠に移動させた。
(中略)
報道によれば、中国軍はドラム高原にあるブータン軍の塹壕を破壊し拠点を設営、自国の領土であるとの主張を行っている。この地域はインド・中国・ブータンの間に位置し、いまだ国境線が確定していない。

ブータン軍は兵士が8000人くらいしかおりませんので、隣りのインドに軍事支援を受けて、ブータン国内にインド軍が駐留している・・・という状況なのだそうです。


▲【参考映像】「China’s Bhutan incursion alarms India」
33秒目から中国のブータン侵略とインドの対抗策が説明されています。中国軍が亜東県からブータン西側を侵略しようとするのに対して、カリンポンとビナグリに兵力を配備する・・・という感じですね。

このようにして見てみますと、ナトゥラ峠とブータン国境のあたりというのは、いつ中国の侵略戦争が始まってもおかしくないような状況だったわけです。今回の戦闘は中国軍がナトゥラ峠に配置されているインド軍第27山岳師団の実力を試してみた、という程度のものではないかな・・・と思いますが、そのお試しの結果、今後どういう手に出てくるのでしょうか?経過を見守りたいと思います。

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