2008.06.15
反日で食っている人たちがいることをお忘れなく
四川大地震の発生以来、日本の国際緊急救援隊派遣~自衛隊機派遣中止の一連の流れがようやく収まった。ニュースもネットでの意見も出尽くした感がある。よそで書かれているのと同じことをこちらで繰り返すつもりはないが、一つよそでは見かけなかった視点についてここに書いておこうと思う。
表題のとおりである。日本の国際緊急救援隊派遣後の中国人民の「親日」的豹変ぶりに明るい日中の未来を一瞬なりとも期待した人はいないだろうか?他人の夢をぶち壊すのは私の本意ではない。夢をぶち壊すのは中国共産党のお得意だとは思うが、じゃあ彼らは何のために夢を壊し続けるのか?ということになる。
中国の「反日」とはなんだろう?「反日感情」といえばそれは心の問題のようにも思えてくる。移ろいやすいもので、ちょっとしたきっかけで「雪解け」が訪れるものかも知れないと期待してしまう。でもそんな情緒的なものを60年以上も持続できるものだろうか?
中国に数年でも住んだ事のある人ならば、すぐにわかることなのだが、中国の「反日」とはすでに産業化され、中国社会の中に組み込まれてしまったものだ。中国社会において既に不可分の存在なのだ。テレビ・映画・新聞・雑誌・書籍などのメディア関連もあれば、中国全土にある200以上ある反日記念館もある。そして各地にある社会科学院や第二歴史档案館、教育機関などの政府関連組織も含めれば、「反日産業」に関わって食っている人達というのは一体どれだけの数になるのだろう?
そして「人民解放軍」もある。彼らが最大の仮想敵国を失ってしまえばどうなることだろう?「抗日の栄光」を失えば、彼らは自分自身の存在の正当さを主張できなくなってしまうのだ。
たびたび我々日本が突きつけられる「反日」の実態が「感情」であるとするならば、どうして60年以上経過しても仇恨の情はいつまでたっても静まる事がないのだろうか?その根本にあるものが「反日感情」なのではなく「反日政策」から出た「反日産業」にあるからだ。政策は明日変えることが出来るかも知れない。でも一度大きくなってしまった産業は、明日から全てを無かった事にすることは出来ないのだ。
中国には反日で食っている人たちがいる。中国人民が反日的になればなるほど、繁盛し、売れ行きが増し、収入の増える人たちがいる。そういう人達が活躍する「産業」が中国にあることを忘れて、何かのきっかけである日忽然と「反日感情」が幻のように消え失せ、日中友好が実現する・・・そんな夢想は一切捨て去るべきだろう。自衛隊機派遣の是非が問われていた時、反日産業は瓦解の危機に瀕していたのである。反日で利益を得ている人々は落ち着かない日々を過ごしたに違いない。中国は16億の人口があるそうだが、自分の収入源失ったとしても、日中の友好を心から望む・・・そんなお人好しは1人もいないということをお忘れなく。
反日、暴動、バブル 新聞・テレビが報じない中国 (光文社新書)
著者/訳者:麻生晴一郎
出版社:光文社( 2009-09-17 )
定価:¥ 861
Amazon価格:¥ 861
新書 ( 264 ページ )













Trackback URL
Comment & Trackback
Comment feed
Comment