【中国復刻版】1936年天津地図
■商品名:城市記憶・老地図 天津1936
■原題:「最新天津全図」(王華隆、地學研究所)
■出版社:学苑出版社
■発行時期: 2005年5月
■サイズ:209×270(mm)
【地図全体】この地図は折りたたみの1枚もので、左下に見えるのは地図が入れられている袋です。
(上)天津の中心部に日本租界があります。川の向こう岸はイタリア租界。右隣りはフランス租界です。よく見ると左下に「海光寺」という字が見えますが、今は地下鉄駅の名前にもなっていますね。
(下)日本租界を拡大してみました。「宮」とか「旭」とか見えますね。これは一体なんなのでしょうか?ここのあった家の名前でしょうか?ぜひ実際に行って確認してみたくなってきます。
(上)北部にある「天津総駅(新駅)」のあたりです。この地図は色使いがよく記号が豊富で、眺めていると往時の天津が脳裏に浮かび上がって くるかのようです。「上」みたいなマークは墓を意味する繒なのですが、天津のあちこちにまんべんなく散らばっています。天津というのはそんなに墓だらけ だったのでしょうか。こういうところを真面目に作り上げていくのは、他の中国の地図には見当たらない「真面目」さで、こういうところがこの地図の魅力で す。
(下)こちらは天津の中心部「天津東駅(老龍頭)」のあたりです。鉄道路線もしっかり書き込まれておりまして、こういうのを眺 めているだけでも楽しくなってきます。現在のグーグルマップを見てもここまでは詳細に記されてはおりません(ぜひ見比べてみてください)。こうなってくる と昔の地図の方がずっと頼り強い気がします(実用の役には立たないかもしれませんが)。天津が舞台になっている小説や伝記などを読む時にこの地図があると 楽しみは更に深くなるのではないでしょうか。
学苑出版社の「城市記憶・老地図」シリーズ。1936年の天津の地図です。なぜ1936年なのか?といいますと、これは盧溝橋事件&第二次上海事変⇒日中 全面戦争の前の年に当たるからであると考えられます。この後、日中戦争から国共内戦に続き、租界都市「天津」の姿は失われます。つまり1936年発行の地 図は租界都市天津の最後の姿を記録している地図である、というわけです。この手の老地図は多くが2005年に前後して発行されたわけですが、たぶん抗日勝 利60周年に合わせて発行されたのでしょう。抗日戦争を考える資料として発行されたため「老地図」は「日本が中国侵略を始める前、この都市の様子は斯くの 如きであった」・・・と日中戦争前の姿を伝えるものでなければなりません。そういう意味ではこれら老地図も反日出版物の一つであると考えられます。
当方では中国の古い地図を他にも販売しておりますが、あれこれ見比べた上で言えるのは、この天津の地図は非常にわかりやすいということです。各国租 界の区分、電車(トラムのことでしょう)の路線、映画館、銀行、ホテル、病院、などの位置表示がとてもわかりやすく記されています。
これだけ詳細に判り易く作られているのですから、この地図を持って現在の天津を歩いてみたら、とても面白いのではないかと思います。
中国の昔の租界が好きだとか、大都市が昔どんなだったかを知りたいとか、そういう人は「稀」(まれ)ではありますけど、その魅力を理解する者にとって「天津」という のはある種の好みがはっきりと分かれる対象でして、上海・香港が好きだという人のグループとは少し違う、北京・南京あたりを好まれる方とも違う、どちらか といえば武漢とか青島・大連が好きだと言う人の趣味に近いと思うのですが、「天津派」は租界趣味者の中でもかなり通好みだと思います。そういう通好みの 「天津派」にぜひ見ていただきたい・・・そういう古地図であります。




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